人権・同和教育は、あらゆる差別を解消する

○はじめに
 こんにちはみなさん! e-Mの話を聞いてネ!。
 「人権」堅苦しい〜言葉...。「みなさん,差別をするのはやめましょう」という声が最近では多く聞こえるようになりました。「そんなのごく当たり前じゃん」なんて思っている人....。実は、差別っていうのは、ごく身近にあなたのそばに隠れているんですよ。ちょっとだけでもいいから、見ていってください?
○ごく身近の差別
 さあ、差別ってなんでしょうか。
 さあ、「差別なんて、俺、私してないよ」なんて思ってるあなた。実は、結構身近に差別というものは存在しています。よ〜く考えてみましょう。
 アルバムをみると、自分の写真が、お兄さんお姉さんよりも少ないってことありませんでしたか?
 たとえば、子供の時、正月に、お年玉をもらいます。あなたは、お兄さんやお姉さん、クラスの子が自分よりも多くもらっていたことはありませんか?そのときあなたは「これは差別だ!」なんて思いませんでしたか?
 学校で、先生が、「男子には優しい」「女子に話すときは態度が違う」こんな経験ありませんか? 「家事は女の仕事だ〜!!」なんて思っていませんか?
 ほかにも、「これは差別だ」って思ったことありませんか?友達とかと話し合ってみてください。
○許せない差別
 今まで紹介した「差別」のなかには、ある程度は仕方がないものです。あなた、両親がお金持ちだったり、そうでなかったり....許せないっていう人もいるでしょうが....(それはひとまずおいといて...)
 しかし、この世の中には、許せない差別というのがあります。
 民族・宗教・人種差別
 これは、「自分の民族が偉いんだ!」とか「白人は優秀なんだ!」とか「○○教こそがすべてだ!」とか思っている人がいるのですが、その人の気持ちがどんどんとエスカレートしていって、とうとう、喧嘩をしてしまって、そしてそれが国同士の喧嘩となって、戦争になってしまう...ということもあるんです。
 あなたは、「日本人」とか、仏教を信じている人、キリスト教を信じている人をどう思いますか。
 「日本人」はみんな、優秀なんでしょうか?
 あなたは「黒人」の人を街で見かけたとき、どう思いましたか?
 仏教よりも、キリスト教の方が優れているのでしょうか?それとも、宗教を信じている人をけなしてはいませんか?
 日本では、北朝鮮、韓国というお隣の国からやってきている人、戦争のために逃げてきた人、お金を稼ぐためにはるばる海外からやってきて、少ない給料で働いている人がいますが、その人たちが差別されたり、残念なことに、日本人に暴力を受けたり、最悪の場合、殺されてしまうということもあります。
 あなたは、このことを読んで「僕、私は絶対に、差別はしないよ」と言っている人。島国にすんでいる多くの日本人は外の国のことはあまりテレビでしか知りません。そこのあなた。どこかで、「白人」や「金髪」、「黒人」の人と出会って、今まで自分の国の人と初対面をするのと同じ感じで、「はじめまして」って言えますか?
 宗教が違うから...,外人だから...なんて事言ってないで,一回,そういう知り合いを作って語り合ってみてください。
 身体・知的「障害」者差別
 あなたは、どこかで、様々な「障害」をもつ人とかを見ませんでしたか?
 障害者と呼ばれている人たちは、正直言って、“ふつう”の人ではないなんて思ってるのでは?
 でも、よく言われていることがあります。障害を持つことは「障害」ではなくって「『個性』なんだ」ってこと...。僕は、運良く、障害を持っている友達がいます。最初は正直言って、なんか変な子で、友達にはしたくないって思ってました。だけど、その子と付き合ってると、だんだんと、わかってきて、今では障害を持つことは「『個性』なんだ」って言うことがよく分かるようになりました。
 あなたの“ふつう”をちょっと考えて見ませんか?みんなも、近くに障害を持っているの人とかがいたら...、施設とかがあったら、ボランティアとかで、お手伝いをするついでに、付き合ってみてください。「『個性』なんだ」っていう意味、あなたも直に感じてみてください!
 例えば私たちがメガネをかけている人を見ても何も思いません。メガネは視覚を補うために使用します。ところが補聴器や車椅子はどうでしょうか。それもメガネ同様にそれぞれの機能を補うためのものではないでしょうか。何も違わないのに「何か違う」と思っていませんか
○部落差別ってなに?
 日本の身分制度
 日本は、ずう〜っと昔は、狩りをしたり、木の実を拾ったり、魚を捕ったりして生活をしていました。そのときはみんな、差別もなく仲良くやっていたんです。
 だけど、中国の方から、農耕という、お米を作ったりする技術が伝わってくると、そのお米を育てる場所が必要になってきたんです。そうして人々は、その場所をとるために、時には争いが起こったりした。
 そうして、強い人がたくさんの土地を持つようになって、弱い人は土地なんか全然持てなくって食べるものが全然作れませんでした。そのために、弱い人は強い人にこき使われるようになったのです。これが“身分”の始まりです。
 日本では、それからず〜うっと、2000年以上そんなことが続きました。卑弥呼のいた邪馬台国、貴族が支配した平安時代、武士が支配した鎌倉〜江戸時代、 明治時代になって、身分「制度」はなくなりましたが、第2次世界大戦が終わるまで、身分による差別は続きました....。
 差別されてきた人々
 それでは、日本で差別をされてきた人とはどんな人なのでしょう...。
 実は、今でも自分たちの身近な人なんです。
 例えば、障害を持った人や、重い病気にかかった人...。邪魔者扱いをされたみたい...。 
 そして、お肉を作っていた人...。実はその昔、仏教では、お肉を食べてはいけないとか、動物を殺してはいけないと決められていたんです。肉を食べれないって、今考えると、なんて悲しいことなのでしょう。
 そして,猿楽や歌舞伎といった踊りをしてる人、茶道をしているひと、お相撲さんも以前は差別されていたんです。
 部落差別の成り立ち
 さて、そんな中、江戸時代になって、武士を頂点とする身分制度が作られました。そうしてから、それぞれの身分の人を別々の場所に住まわせるようにしたのです。
 もちろん、差別される人たちも、住む場所を決められてしまって、一生そこから出られないようにされたのです。そうして、場所によって、差別される人が住んでいるという事が分かるようになったのです。
 部落差別
 そして、明治時代になって、「四民平等」「解放令」というのが出されて、みんなが平等であるということがやっと、決められました。
 しかし、差別された人々は、解放令が出された後も、今でも未だに差別をされ続けているのです。
 部落差別の解決に向かって
 そうして、なお、差別に苦しみ続けた人々は、1922年、「水平社」というグループを作って、その差別に立ち向かおうとしたのです。 今、差別されている人は、その昔、日本の伝統、文化を作るのに大きな役割を果たした人たちや、その子孫です。みなさんは祭りへ行きますか?祭りでたたかれる太鼓は、差別されてきた人が作ったものです。そして、京都のお寺の庭や仏像もそうです。あのきれいな「踊り」を踊っている人も、差別されていたのです。「寅さん」で知られるテキ屋の人も差別されてたんですよ。
 そんな人たちが今、見えないところで、差別されているんです。実は差別事件は、たくさん起こっているんです。ただ、みんなに知られると、差別されている人がつらいので、言わないだけなんです。
 今の部落差別
 今では,問題は,結婚差別や,就職差別,差別落書きなどが,部落差別の大きな問題となっています。
 未だに,結婚するときに先祖の家系とかを調べちゃう親がいるんです。
 就職するときに,自分が差別されるのではないか...と悩む被差別部落の子がいます。
 なにか,会社とか学校でイヤなことがあったんでしょうか...。日頃のうっぷんを晴らそうとしたのでしょうか...悪口を書く人がいます。
○まとめ
 みなさんも、「あいつは“部落”に住んでいるんだ」とか言う人を見かけたら、注意してやってください。それでもだめなら、その人を「生きた化石」でもしておきましょう。だけど、そのことで傷ついている人がいます。差別される人は、なんにも差別されるような理由はないのです。理由もないのに差別されているんです。こんな不当な差別、みんなでなくしていきませんか?